2011年のご挨拶と竹下流のテーマ

2011年のテーマ
殴ってくれる人を探せ!

2010年俺が最も感動したドラマは・・・終戦記念日にやっていた「帰国」と言うドラマです。長淵剛、ビートたけし、小栗旬、等が出演し、戦死した兵隊さんが幽霊になって帰国し、今の日本を見て嘆く・・・と言うものです。まあ、内容はいいとして・・・その中で、「たけし」は戦死した兵隊さんの役でした。たけしはドラマの中で、幽霊になって自分の甥の行動を嘆き、殴りにいくのですが、その時のセリフがおれの頭から離れません。

たけし:「お前、人に殴られたことがあるのか?」
甥:「ありません」
たけし:「かわいそうになあ・・・誰も殴ってくれなかったのか」

無論、ここでいう「殴る」は、単なる暴力と言う意味ではありません。親や兄弟、友人が、自分の行動を改めるために、愛を持って殴ると言う意味です。

世の中では「頑固親父」がいなくなったといわれます。昔は近所に怖いおじさんがいて、子供たちに自然にマナーを教えていました。親もそれを容認し後押ししていたように思います。しかし現在では、他人のことに口を出すと、文句を言われてしまいます。近所の子供が悪いことをしたのでゲンコツをくれたら、その親に訴えられた・・・なんてことも多いのです。

俺の心に今でも残っている恩師は2人。小学校 4年生の時の担任の三輪真弓先生と、中学3年の時の担任の吉田芳信先生。2人とも暴力教師です(笑)。三輪先生は俺が友達をいじめると、容赦なくビンタです。何回ひっぱたかれたかわかりません。でも愛がありましたね。本当に優しい先生でした。吉田先生は、俺がケンカすると「竹下、今日は授業を受けなくて良い」と言って、そのまま生徒指導室に連行です。途中、階段の踊り場で、後ろ回し蹴りが飛んできます。そして、生徒指導室についた時点で、鼻血が出ているのです(笑)。そのまま、生徒指導室でぶん殴られ、その後はプールサイドで正座・・・なんてこともありました。当然その時は、うちのクラスはプールの授業です(笑)うちの中学では、別名「さらし首」と呼ばれる名物行事でした(笑)でも、バイク通勤する吉田先生がかっこよくて、バイクの免許を取りました。高校に入ってからも、一緒にバイクに乗ったり、部品をもらったり(笑)そして俺はいまだにバイクに乗っています。

まあ、前置きが長くなりましたが・・・・・今の世の中、おせっかいな人が減りました。よく、会社に入って「誰も教えてくれない」 という話を聞きますが、多分それは、世の中の風潮です。俺は、三輪先生や吉田先生にぶん殴られて育ってきましたので、基本的におせっかいです。頭の中は熱血根性路線の体育会系です。しかし、そのような人種は、どんどん少なくなっているのでしょう。時代は変わったのです。

人に真剣に意見するのはエネルギーが要ります。そして真剣に意見しても、多くの場合は素直に聞いてはくれません。「何度言ってもやらないじゃないか・・・・」ということも多いのです。さらに、強く指導すると、逆切れされることも・・・・・

皆さん、当たり前のことですが、社会に出ると、教えてもらえることが当たり前ではないのです。どこの世界でも自分から強く望まなければ、真剣な指導は受けられません。学生じゃないんですから。そして、指導を受けたとしても、素直に言うことを聞かないと、見捨てられます。何回も言うのは疲れますからね。

仕事やプライベートをうまく行かせるためには、熱く指導してくれる人=殴ってくれる人(本当に殴るわけじゃないですよ)を探さなければなりません。自分から求め、頼まなければ、誰も熱心に指導なんてしてくれません。でも逆に、本当に熱心に頼めば、案外 殴ってくれる人 は、いるのです。俺も、熱心に頼まれると、つい時間を延長して語ってしまったり、夜中でも相談に乗ったりしてしまいます。どこの世界でも自分から進んで殴ってくれる人は激減しましたが、こちらから強く望めば、殴ってくれる人 はまだまだいるのです。

また、人を指導できるような立場にいる人は、ほぼ例外なく多忙です。その多忙な中に、図々しく割り込んでいかないと、熱い指導は受けられません。これもおそらく、どんな世界でも同じだと思います。うまく行く人間は、上司の指導が必要な時は、上司の家の前で待ち伏せしてでも意見をもらいます。逆にうまく行かない人は・・・・上司の携帯がつながらないと「これは自分で判断しろという神の導きだ」と、勝手に納得して、自己判断で行動します。そして失敗します。これは本当に多い例なのです。そして、昔俺も同じことを言って、失敗を繰り返しました(笑)

仕事、結婚・・・・うまく行っている人の殆んどには、キーマンとよばれる人物が居ます。
「あの人に出会って、人生が変わった」
「あの人のお陰で、価値観が変わった」

とか。昔の日本では、そのようなキーマンは、むこうから近寄ってきて、あなたのことを殴ってくれたのかもしれません。しかし、時代は変わりました。

あなたがうまくいきたいのであれば、是非自分から 殴ってくれる人を探してみてください。そして、自分から熱心にお願いして、指導を受けてみてくださいね!